nandoblogのブログ

30代後半、機械系エンジニア、2児の父のブログです。

【書籍の話】第13回 『お金の減らし方』(森博嗣)について

こんにちは。ナンドーです。

このブログでは、自分の実体験をもとに色々役に立つ情報や雑記を記載していきます。
本日のテーマは「『お金の減らし方』(森博嗣)について」です。

 

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こういった書籍の紹介もしていこうと思っています。
(自分の備忘録、要点のまとめをする、というトレーニングも兼ねて…)

作家の森博嗣さんが書いたビジネス書で、なかなか捻ったタイトルが付けられています。
別に「こうやったらお金が減らせます」というノウハウ本ではありません(笑)


1.【始めに】森博嗣さんとは?

森さんは本の印税がずっと入ってくるので、持っている資産は増えるばかりで
減ることは無いそうです。
つまり、本書のタイトルの「お金の減らし方」とは有り余るお金を持っている森さんがみた
どうやったらお金が減っていくのか、ということを解説したものです。
こうやって書くと嫌な感じですが、変なことは書かれていません。

森さんの経歴はwikipediaによるとこんな感じ。

ja.wikipedia.org

かなり有名な作家さんなんですね。
作品紹介の中にあった「スカイ・クロラ」は聞いたことがあった気がします。
調べたらwiiのゲームになったそうなので、そこで聞いたことあったのかも。

…というくらいしか自分は知りませんでした。すみません。

 

森さんは、元々大学教官で毎日研究にいそしんでおられたそうです。
毎日16時間勤務し、土日もほぼ出勤、盆も正月も休まない…でも給料は安い。
しかし、どうしてもご自分の「夢」を実現させたかったそうです。

 

それが「庭に自分が載って遊べる鉄道を建設すること」!


最初は500円玉貯金をして20数万円から始めたそうです。
(これでもなかなかの資金ですが…)
でもこのキットを完成させても走らせる場所が無い。
当時のご自宅の庭は線路が9mまでしかなく、これではすぐに行き止まり。
いつかはもっと広いところで走らせたいと考えておられたそうです。

しかし、給料だけでそれをやるのは難しい…。
そこでバイト代わりに小説を書いてみたところこれが大当たり。
一気に印税が入るようになり、一躍大金持ちになり
別荘地を購入し、ご自分の夢であった庭園鉄道を製作することができました!!

 

…とこれだけ聞いてしまうと単なるサクセスストーリーで、特に面白くありません。

 

実際、森さんは小説の印税が入って年収が1億円を超えても大学教員自体は辞めず
16時間勤務も変わっていなかったそう。
しかも印税が入って生活は豊かになったはずなのに、生活スタイルも
年収が多くなる前と何も変わらなったそうです。

じゃあ何が変わったか?

それが冒頭の庭園鉄道です。
ここにお金を使ったのです。

ちょっと気になって探してみたら森博嗣さんのブログにたどり着きました。
そこに庭園鉄道の動画があったので、どんな感じなのかを見てみると
想像をはるかに超えていました。

 

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これ、線路も建物も列車も全部手作りだそうです。
もはやテーマパークです。


動画ではご自分で製作された列車の動作テストが紹介されていました。
相当速いです。

www.youtube.com


趣味を極めるとこんなになるのか…。

とにかく、森博嗣さんは自分のやりたいことに没頭されて
とことんまで突き詰める方である、ということはお分かりいただけたかと思います。


2.【結論】自分の「欲しいもの」にお金を使い「必要なもの」は最低限にする


「お金が無くて困ってます」という方がファイナンシャルプランナーの方に相談すると
こんな回答が返ってくるそうです。

「自分の欲しいものは我慢して、必要なものにお金を使いましょう」

この本に記載されていることはその真逆です。

「自分の本当に欲しいものは惜しまずに買う、必要なものは最低限でいい」

お金を手に入れたからそんなことが言えるのでは?とも思いますが
結構真理を突いたことが書かれています。

欲しいものは惜しまず、については後述しますが
「必要なものは最低限でいい」ということについて。

例えば、皆さんはファッションが好きですか?

○○のブランドの服が好き、△△の靴、カバンで無ければ嫌だ、とこだわりがある方は
それは「欲しいもの」なので自分の惜しまず買うべき、となります。

逆に特に興味が無くて「まあ何でも着られればいいや」という方もいると思います。
でも服を着ないわけにはいかないし、カバンも財布も無かったら困るので
この場合のファッションは「必要なもの」となります。

 

ここでよくあるのが、「必要」と「贅沢」を混合してしまうがために
お金が無くなってしまう、ということを本書では述べています。

「必要なもの」は最低限の機能を満たしていればいいわけです。

「必要」なだけなら、5,000円のTシャツや、30,000円のブランド財布はいらないわけです。
大学時代のTシャツ、100均のマジックテープ付き財布でも機能は満たせます。
それを「仕方がない出費」として「贅沢」をしてしまうから
本当の「欲しいもの」に自分が稼いだお金を使えなくなってしまっているのでは?ということです。

いわれてみると「ああー」って思いませんか?


3.【詳細】「欲しいもの」を手に入れるために

「欲しいものを惜しまずに買う」とは言っていますが
欲望のままにすぐに買い漁っていい、というわけではありません。
その詳細は下記の3つです。

 

①惜しまずに買うにも順番はある

今すぐではなく、買えるようになってから買うのが必要と言っています。

「それができないから欲しいものを我慢しているんでしょ」という声が
聴こえてくると思いますが、そうではなくて
「自分が欲しいものを手に入れるための手段を考えましょう」ということです。

 

森さんは庭園鉄道を作りたかったけど、それをやるお金が無かった。
だから小説を書いて別途収入を得ることにした。
そしたら収入を得られたので、それで庭園鉄道を作った。

 

ロジックとしてはおかしくないです。
最初から「欲しい!!」と身分不相応の物を買ってしまうと
将来にツケを残すことになり、結果自分の首を絞める「おかねの減らし方」になる、ということです。

 

②目先の楽しさを求めると虚しくなる

「欲しいもの」がちゃんとわかっていないと何にお金を使うべきか見えなくなります。
その結果、よくわからない呑み会で盛り上がって
お金と時間を使ってしまい、後々後悔、そして孤独感を得ることに…というこれも
「お金の減らし方」の一つとなります。

 

③目的のためには犠牲が必要である

お金を「稼ぐ」だけではなく「貯める」事も大切です。
稼いでもそれを貯められずに使ってしまったら手元には残らない、というなら
どうしたら貯められるか、も突き詰めるべき、ということです。
ちなみに森さんは「昼食を一食抜いても死なないのだから、それくらいの犠牲は差し出すべき」と言っています。

これくらい突き詰めれば確かに効果はあるのでしょう。
本当にやれ、ということではないのでここまでやるはご自身で判断されるのがいいかと思います。
自分は絶対嫌ですが。

 

4.【まとめ】やりたいことを実現するために

本当に「欲しいもの」が何か、そしてそれを実現するためにやらなければならないことは何か。
皆さん、分かっているようで分かっていないことありませんか?

この「欲しいもの」とは自分自身が望むものです。
人から言われたものでも、環境に左右されるものでもありません。
これを突き詰めることで将来のために今、頑張ろうと思えるのだと本書は教えてくれました。

 

面白かったです!

 

動画で紹介されているリンクを貼っておきます。

www.youtube.com

 

本で読みたい方はこちらをどうぞ。

books.rakuten.co.jp


それでは今日も一日ご安全に!